そのイラスト、人が描いたのか、AIが描いたのか。
見た目だけでは分からないので、判定サイトに頼りたくなります。
検証では、AIで描いたイラストを、画風を変えて8種類用意し、判定サイトにかけました。保存し直したもの、SNS向けに小さくしたもの、加工したものも含めて29枚を対象としました。
結果として、AIの絵そのものは、どの画風でもほぼ100%見抜かれました。一方でAIの絵を背景に貼っただけの画像は、6.3%で素通りしているという差が出ました。
写真の判定はAI画像は判定できる?22枚で実測しましたにまとめています。
結論:AIの絵は見抜かれ、貼ると見抜かれませんでした
先に結果です。数字はHive Detectが出した「AIで作られた可能性」です。
| 試した画像 | 枚数 | Hive | Sightengine |
|---|---|---|---|
| AIのイラストそのまま(8画風) | 8 | 99.9% | 99%(1枚) |
| 保存し直して来歴情報を消したもの | 8 | 99.9% | — |
| SNS向けに小さくしたJPEG | 8 | 98.6〜99.9% | 99%(1枚) |
| 色数を減らす・モザイクの加工 | 2 | 99.9% | 99%(2枚) |
| AIのキャラを背景に貼っただけ | 1 | 6.3% | 0% |
| AIを使わずに描いた絵 | 2 | 0〜0.5% | 0% |
Sightengineは途中で無料の上限に達したため、一部の画像だけを判定しています。
検証の結果、AIの絵だけでできた画像は、どれだけ加工してもほぼ100%で判定されました。一方で、AIの絵が画面の一部にしか無い画像は、ほとんど検出されませんでした。
8つの画風は、どれもほぼ100%でした
判定にかけた8種類のイラストです。画像の下の数字が、Hive Detectの判定です。
- 検証対象はアニメ調・ちびキャラ・水彩・フラット・厚塗り・白黒漫画・ドット絵・絵本の8種類です
- 判定精度はどの画風でも99.9%でした
- ドット絵や白黒漫画のように、情報量の少ない絵でも見抜かれています
「アニメ調はすり抜けやすい」という話を聞くことがありますが、今回のイラストでは画風による差はありませんでした。

貼っただけの画像は6.3%でした
今回いちばん重要な結果です。
左側は、AIで生成したちびキャラの画像です。99.9%という数値でAIと判定されました。
右側は、キャラクターの白い背景を除去し、AIを使わずに描いた家と草原の絵に合成した結果です。画面全体に対して、キャラクターが占める割合は1〜2割程度でした。
- Hive Detect:6.3%
- Sightengine:0%(AIでもディープフェイクでもない可能性が高い)
キャラクターはAIが描いたものそのままです。それでも2つの判定サイトとも、ほぼ「AIではない」と判断しました。
判定サイトは、画像全体を見て「AIらしさ」を測っているようです。AIの部分が小さいと、残りの大部分に引っぱられて数字が下がるのだと思います。

実際の判定画面です
貼り付けた画像をHive Detectにかけて判定した結果、右上に「6.3%」と表示されました。
同じサイトでAI画像そのものを判定したところ、99.9%という結果になりました。生成元の推定にも「gptimage2:99.9%」と表示されています。実際に使ったのはGPT Image 2.5なので、モデルの系統まで当てています。しかし、この鋭い判定でも貼り付けには反応しませんでした。

加工しても、見抜かれ続けました
次に、AIの絵そのものに加工をかけて試しました。
- 色数を減らす加工(ポスターのようなべた塗りに近づける):99.9%という判定結果でした
- モザイク加工(4分の1に縮めてから引き伸ばす):99.9%という判定結果でした
- どちらもSightengineでは99%でした
見た目が大きく変わっても、数値はほぼ変動しませんでした。絵全体がAIで生成されている限り、軽微な加工では検知を逃れられないという結果になりました。

来歴情報を消しても、結果は同じでした
PixVerseで生成した画像には、C2PA(コンテンツの来歴を記録する仕組み)の情報が含まれており、「PixVerseがAIで作った」という表記も確認できます。
そこで、画像を保存し直してこの情報を消したものも判定にかけました。結果は8枚とも99.9%で、元の画像と変わりません。
- Hive Detectは、ファイルの情報ではなく、絵そのものを見て判定していることが確認できました
- なお、来歴情報が入った元の画像でも、Hive Detectの「Content Credentials」欄は「見つからない」と表示されました
絵そのものから判定されるため、削除しても隠せないという結果になりました。
Sightengineは数枚で使えなくなりました
判定サイトを使うときの注意点です。
- Sightengineでは、アカウント作成なしで数枚処理すると「FREE LIMIT REACHED」が表示され、それ以降は判定が実行できなくなりました
- 8月の検証時にも、同様に数枚で制限に引っかかったという結果になりました
- Hive Detectは、今回の29枚すべてを登録なしで判定できました
大量の画像をチェックする場合は、まずHive Detectで一括スクリーニングし、候補に残ったものだけをSightengineで精査するという手順がおすすめです。
判定サイトの使い方
今回使ったHive Detectの手順です。
- hivedetect.ai を開きます。登録は不要です
- 「Upload Media」を押して、調べたい画像を選びます
- 数秒で、右側に「AIで作られた可能性」のパーセントが表示されます
- 「Generation Sources」には、どのAIで作られたかの推定が並びます
数字の読み方については、高ければAIの可能性が高い、低くても「AIを使っていない」とは限らないと理解しておくのが安全です。

検証しきれなかったこと
今回わからなかった点です。
- 人が手で描いたイラストは試していません。比較に使ったのは、AIを使わずプログラムで図形を組み合わせた絵です。手描きの絵が誤ってAIと判定されることがあるかは、この記事では分かりません
- 使ったのはGPT Image 2.5で作ったイラストだけです。ほかのAIで描いた絵は、8月の記事で写真を中心に試しています
- AIの絵の上から人が描き足した場合は試していません
よくある質問(FAQ)
最後に、よくある質問をまとめておきます。
AIイラストは判定サイトで見抜けますか?
AIで描いた絵そのものの場合は、今回試した8つの画風すべてで99.9%と判定されました。小さくしたり、色数を減らしたりしてもほぼ変わりません。ただし、AIの絵を別の背景に貼った画像は6.3%で、見抜けませんでした。
判定が0%なら、AIを使っていないと言えますか?
結果として、AIのキャラクターをAIを使っていない背景に合成した画像は、Sightengineで0%、Hive Detectで6.3%という低い数値になりました。AIを部分的に使った絵については、判定スコアが低く出るという結果です。
画像の来歴情報(C2PA)を消せば、判定をすり抜けられますか?
すり抜けられませんでした。来歴情報を消した画像も8枚とも99.9%で、元の画像と同じでした。判定サイトはファイルの情報ではなく、絵そのものを見ています。
無料で使える判定サイトはどれですか?
今回はHive DetectとSightengineを登録なしで使いました。Sightengineは数枚で上限に達して使えなくなりましたが、Hive Detectは29枚すべてを判定できました。
まとめ
AIで描いたイラストを29枚判定にかけたところ、AIの絵そのものは、画風を変えても、小さくしても、加工しても、ほぼ100%見抜かれました。来歴情報を消しても同じ結果でした。
ところが、AIのキャラクターを背景に貼っただけの画像は、6.3%と0%で素通りするという結果になりました。
判定サイトの数値は、「全体がAI生成か否か」の目安としては信頼できる結果でした。ただし低い数字が出ても、画像の一部にAI加工が含まれている可能性は否定できません。この点を踏まえて利用することが、安全な使い方だと思います。
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