Stable Diffusionは商用利用できる?公式ライセンスを確認【2026年7月】

『Stable Diffusionで作った画像、仕事で使っていいの?』

多くの人がこの疑問を抱くと思います。今回の記事では実際に、公式のライセンス条文を直接読んで確認してみました。

結論としては、年間収益が100万ドル未満なら、商用利用まで無料で認められています。

ただし「無料」と「無条件」は別で、モデルを配ったり組み込んだりする場合には、表示の義務がついてきます。

確認日: 2026年7月31日。Stability AI公式サイトの「Stability AI License」ページと「Community License Agreement」(最終更新2024年7月5日)を直接読んで確認しました。この記事は管理人が読み取った内容の要約であり、法律の専門家による助言ではありません。実際の判断は必ず最新のライセンス原文にあたってください。また、Pollo AIのような外部サービス経由で使う場合は、そちらの利用規約も別途かかります。

基本:年収100万ドル未満なら商用利用も無料

Stability AIのライセンスは2種類あります。個人事業主や小規模利用者、研究者、開発者向けのコミュニティライセンスと、年間収益が1.5億円以上(100万ドル以上)のエンタープライズの2つのライセンスに分けられます。

ライセンス対象商用利用費用
Community研究者・開発者・小規模事業者・年間収益100万ドル未満のクリエイターできます無料
Enterprise企業・APIプロバイダ・年間収益100万ドル超の事業者できます個別見積もり(要問合せ)

Community License Agreementの冒頭に、こう書かれています。

「本契約は、研究、非商用、および限定的な商用利用を無償で認めることを意図している」「一定の限定的な商用利用が引き続き認められるよう、本契約は年間収益100万米ドル(または現地通貨換算額)未満の個人または組織のために、モデルへの無料アクセスを維持する」。

ちなみに、100万ドルはおおよそ1.5億円前後です。個人やフリーランス、小規模な会社であれば、まず該当しません。

管理人が調べていて面白かったのは、この100万ドルという線引きがMidjourneyとまったく同じだったことです。あちらも「年商100万ドル超の企業はProプラン以上が必要」と書かれています。業界でひとつの目安になっているようです。

対象になるモデル

公式のライセンスページに、Communityに含まれるものとして挙げられているのはこちらです。

  • Stable Diffusion 3.5 Suite
  • SDXL Turbo
  • Stable Audio 3.0
  • Stable Fast 3D

ページには「View full list(全リストを見る)」というリンクもありますので、お使いのモデルが含まれるかは、そこで確認してください。

注意点をひとつ。公式が挙げているのは「Stable Diffusion 3.5 Suite」で、バージョンが明記されています。古いバージョン(SD 1.5など)は別のライセンス(CreativeML Open RAIL-Mなど)で配布されていた経緯がありますので、使っているモデルのバージョンごとに条件を確認してください。

「Stable Diffusionだから全部同じ」ではありません。基本的にはモデルバージョンが新しくなるほど制限が厳しくなっているので、フリーバージョンを使う。フリーバージョンはより緩いライセンス制限が適用されていることが多いです。

無料でも「無条件」ではない

ここが見落とされやすいところです。Community License Agreementの「GENERAL TERMS」に、配布と表示の義務が書かれています。

Stability AIのモデルや派生物を第三者に提供する場合、または それらを使った製品・サービスを提供する場合には、次の3つが必要です。

  • 本契約のコピーをその第三者に提供する
  • 配布物に含めるNoticeテキストファイルに、次の著作権表示を残す:「This Stability AI Model is licensed under the Stability AI Community License, Copyright © Stability AI Ltd. All Rights Reserved」
  • 関連するウェブサイト、ユーザーインターフェース、ブログ記事、aboutページ、製品ドキュメントのいずれかに「Powered by Stability AI」を目立つように表示する

この3つは「モデルそのものを配る/組み込む」場合の話です。

生成した画像を1枚使うだけなら、ここには当たりません。自分でイラストを作ってブログに載せる、SNSに投稿する、資料に使う、といった使い方であれば、この表示義務の対象にはなりません。

以下の条項が適用されるのは、たとえばこういう場合です。

  • 自分のアプリやWebサービスにStable Diffusionを組み込んで提供する
  • ファインチューニングした派生モデルを配布する
  • モデルファイルを含む製品を販売する

考え方としては、モデル自体を自ら開発するサービスに取り込んだりする場合に適用されるという認識で、多くのケースは問題ありません。

サービス経由で使う場合の扱い

当サイトでは、ブラウザから使えるPollo AI経由でStable Diffusion 3を検証しています。この場合の扱いについて、条文にこう書かれています。

「統合されたエンドユーザー製品の一部として、ライセンシーからStability AIのマテリアルまたはその派生物を受け取った場合、本契約のSection III(商用利用ライセンス)はあなたには適用されない」。

つまりサービス経由で使っている利用者には、前の項で見た配布・表示の義務は及ばないという読み方になります。組み込んで提供している側(サービス運営者)が負う義務だ、ということです。

なんだか若干難しい言い方になってしまったので、表にまとめておきます。

確認すべきもの誰の規約か
モデルの利用条件Stability AI(この記事の内容)
生成した画像の権利・商用利用の可否経由したサービスの規約
作った画像が公開されるかどうか経由したサービスの規約

「Stability AIのライセンスではOKだから大丈夫」とはならず、実際に手元に来る画像をどう使えるかは、経由したサービスの規約で決まるので、そちらも必ず確認してください。

実際にSD3で画像生成してみた

ここまで契約の話をしてきましたが、それだけだとちょっと面白くないので、実際に生成したものを置いておきます。

プロンプト(全文・英語)

A small ramen stall in a narrow alley at night. Steam and neon reflections. An elderly shop owner tossing a wok. Cinematic lighting.

実際の出力:1344×768/4枚
Stable Diffusion 3・消費40クレジット(約132円)

こうした「実在しない店」「実在しない人物」の絵であれば、判断は比較的シンプルです。

逆に注意が要るのは次のような場合で、これはライセンスとはまったく別の問題として発生します。

  • 実在の人物に似た顔が出た場合(肖像権)
  • 既存のキャラクターや作品に似た絵になった場合(著作権)
  • 実在のブランドのロゴや商品が写り込んだ場合(商標)

ライセンスで許されていることと、日本の法律で問題にならないことは別の話です。広告や販売物に使う場合は、人の目で確認してください。

実際に生成した画像で考えると

他のモデルとの比較

同じ「商用利用」でも、モデルによって条件が違います。管理人が公式ヘルプや規約を読んで確認した範囲でまとめます。

モデル商用利用規模の条件非公開にできるか
Stable Diffusionできます年収100万ドル未満は無料。超過はEnterpriseローカルなら公開されません
Midjourneyできます年商100万ドル超の企業はPro以上Pro(月$60)以上のステルスモード

Stable Diffusion・Midjourneyどちらも100万ドルで一致しています。個人や小規模事業なら、どちらも通常の使い方で問題ありません。

違いが出るのは作ったものが公開されるかどうかです。Midjourneyは月$60のProプランに入らないと作品が他の人から見える状態になりますが、Stable Diffusionをローカルで動かすかぎり、そもそも外に出ません。発表前の商品ビジュアルなど、見られて困る用途ではここが効いてきます。

管理人としては、クライアントワークで秘密保持が絡む案件なら、この一点だけでもローカルのStable Diffusionを選ぶ理由になると思っています。

未確認事項

今回はできる限り私の方で、利用規約について確認して実際に画像を生成しながら解説をしてみましたけれども、とはいえ全てについて確認できたわけではございません。

  • これは法律の専門家による助言ではない:管理人が公式ページとライセンス条文を読み取ってまとめたものです
  • Community License Agreementの全文を精読したわけではない:今回は「導入」「一般条項」「配布と帰属」の各項を中心に確認しています
  • 古いバージョン(SD 1.5・SDXLなど)のライセンスは未確認:配布時期によって条件が異なりますので、お使いのバージョンごとに確認してください
  • ライセンスは変更される可能性あり:この記事は最終更新2024年7月5日版を2026年7月31日に読んだ内容です。実際にお使いになる前に、必ず最新の原文をご確認ください

私自身も法律の専門家ではございませんので、いくつかのサービスを実際に利用している中での経験を踏まえて説明しています。必ずしもすべてを網羅して説明できているわけではございませんので、もし気になるところがございましたら、コメント欄で教えていただければ、私自身も確認した上でコメントいたします。

よくある質問(FAQ)

最後に、Stable Diffusion の商用利用についてのご説明を以下にまとめておきます。

Stable Diffusionで作った画像は商用利用できますか?

できます。Stability AIのCommunity License Agreementでは、年間収益100万ドル未満の個人・組織であれば、商用利用まで無料で認められています。100万ドルを超える企業やAPIプロバイダはEnterpriseライセンス(個別見積もり)が必要です。

「Powered by Stability AI」と表示する必要がありますか?

モデルそのものを配布したり、自分の製品・サービスに組み込んで提供する場合には必要です。ライセンス条文では、契約書のコピーの提供、Noticeファイルへの著作権表示の保持、そして「Powered by Stability AI」の明示が求められています。生成した画像を1枚使うだけなら、この義務には当たりません。

Pollo AIのようなサービス経由で使った場合はどうなりますか?

条文には「統合されたエンドユーザー製品の一部としてライセンシーから受け取った場合、Section IIIは適用されない」とあり、配布・表示の義務は及ばない読み方になります。ただし生成した画像をどう使えるかは経由したサービスの規約で決まりますので、そちらも別途ご確認ください。

年収100万ドルは利益ですか、売上ですか?

条文では「annual revenue(年間収益)」と書かれています。利益ではありません。法人でお使いの場合は、経理や法務に確認したうえでライセンスを選んでください。なおMidjourneyも同じ100万ドルをしきい値にしています。

実在の人物に似た絵が出てしまいました。使っても大丈夫ですか?

ライセンスで許されていることと、日本の法律で問題にならないことは別の話です。肖像権・著作権・商標はそれぞれ別の問題として発生します。広告や販売物に使う場合は、実在の人物やブランドに似ていないかを人の目で確認してください。

まとめ

Stable Diffusionの商用利用について公式のCommunity License Agreementを読んだ結果、年間収益100万ドル未満であれば商用利用まで無料で認められていることが分かりました。個人やフリーランス、小規模な会社であれば、まず該当しません。

ただし「無料」と「無条件」は別です。モデルそのものを配布したり自分の製品に組み込んだりする場合には、契約書のコピーの提供、著作権表示の保持、そして「Powered by Stability AI」の明示が求められます。生成した画像を使うだけならここには当たりませんが、サービスを作る側に回るなら押さえておくべき点です。しきい値の100万ドルはMidjourneyとまったく同じでした。

違いが出るのは公開範囲です。Midjourneyは月$60のPro以上でないと作ったものが他の人から見える状態になりますが、Stable Diffusionをローカルで動かすかぎり外には出ません。秘密保持が絡む案件では、この一点が選択の決め手になります。

なおライセンスで許されていることと、日本の法律で問題が起きないことは別ですので、実在の人物やブランドに似ていないかは、必ず人の目で確認してください。

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