結論から言うと、これまで作った8本のAI動画は、8本すべてが「Synthetic(合成/AI生成)」と判定されました。
ただし、そこにはくっきりとした差がありました。実写風の動画は軒並み99%超で一瞬でバレる一方、アニメ調だけはスコアが82〜84%まで下がりました。
この記事は、その実測結果(スクリーンショット付き)と、あなた自身のAI動画を無料で試す手順までをまとめたものです。数値は一切盛っていません。すべて実際にかけて出た生スコアです。
この記事の検証環境
- 検証日:2026年7月22日(検出器の公開当日)
- 使用ツール:NVIDIA「Synthetic Video Detector」公開デモ(build.nvidia.com・無料)
- 対象:当サイトで生成したAI動画8本(Veo / Kling / Seedance / Pollo / AIアバター / デジタルヒューマン)
- 結論:8本すべて「Synthetic」判定。実写風=99%超、アニメ=82〜84%
NVIDIA「Synthetic Video Detector」とは?(2026年7月公開のAI動画検出器)
2026年7月22日、NVIDIAがAI生成動画を見破るための検出器「Synthetic Video Detector」を公開しました。フェイクニュースや偽情報対策として、放送局・報道機関などが動画をフレーム単位で解析し、それが本物の撮影映像かAI生成かを見分けることを狙ったものです。
技術的なポイントを、公開情報から以下にまとめていました。
- 提供形態は「NIM(NVIDIA推論マイクロサービス)」。本番利用は企業向けだが、誰でも試せる無料の公開デモがある
- 各フレームに0(本物)〜1(AI生成)のスコアを付け、しきい値30%(0.3)を超えると「Synthetic(合成)」と判定
- 公表精度は非圧縮で約92%、圧縮動画で約82%。1080pを約22ミリ秒/フレームで処理
- 画像認識モデル「DINOv2/DINOv3」をベースに、504×504pxのフレームを解析
つまり「AIっぽさ」を主観で語るのではなく、数値スコアで機械的に判定してくれます。そこで今回は検証記事として、実際に検証してみました。

自作AI動画8本を実際に判定してみた【実測スコア一覧】
当サイトでこれまで生成してきたAI動画から、モデルもタイプもバラけるように8本を選び、公開デモに1本ずつアップロードして解析しました。
検証結果が以下です(スコアが高いほど「AI生成」と強く判定されたことを意味します)。
| 動画(タイプ) | 生成モデル | 判定 | Syntheticスコア |
|---|---|---|---|
| AIアバター(実写風トーキングヘッド) | AIアバター | Synthetic | 99.8% |
| 人物ナレーター(実写風人物) | デジタルヒューマン | Synthetic | 99.8% |
| 馬の映像(実写風・動物) | Veo | Synthetic | 99.7% |
| 口パク動画(実写風・リップシンク) | Pollo | Synthetic | 99.1% |
| 商品プロモ(商品CG) | Kling | Synthetic | 99.0% |
| 画像→動画(i2v) | Seedance | Synthetic | 92.4% |
| アニメ | Veo | Synthetic | 84.4% |
| アニメ | Kling | Synthetic | 82.0% |
ご覧の通り、実写風の5本はすべて99%台でした。人物・動物・商品を問わず、アップロードして数秒で「ほぼ確実にAI生成」と見抜かれました。下のスクリーンショットは、AIアバター動画(99.8%)を判定した実際の画面です。フレーム時系列グラフも1.0付近にべったり張り付いています。

アニメ調はすり抜けるのか?「検出はされるが、確信度は下がる」
今回いちばん面白かったのがアニメ調です。実写風が99%台で並ぶ中、アニメだけはVeoが84.4%、Klingが82.0%と、明確に低いスコアになりました。
「すり抜け(=本物と誤判定)」は1本もありませんでした。しきい値は30%なので、82%でも余裕で「Synthetic」(AI生成動画)判定です。
- 実写風:フレーム時系列グラフが1.0付近にほぼ一直線(全フレーム「AI生成だ」と自信満々)
- アニメ:グラフが0.7〜1.0の間で激しく波打つ(フレームによっては迷っている)
下のスクリーンショット(Klingのアニメ・82.0%)を見ると、右下の解析グラフがギザギザに上下しているのが分かります。

あなたのAI動画も無料で検証可能:使い方(再現手順・3ステップ)
この検証は特別な環境なしで、誰でも同じことを再現できます。手順はシンプルです。
- デモページを開く:ブラウザで build.nvidia.com/nvidia/synthetic-video-detector にアクセス(ログイン不要)します。初回は利用規約の同意(Acknowledge & Continue)が出るので同意します。
- 動画をアップロード:「Upload Video」に手持ちのmp4をドラッグ&ドロップ。上限は50MBなので、長尺は数秒〜十数秒に切り出してください。
- 「Run」を押す:右側の「Output」に、Syntheticスコア(%)とフレーム単位の時系列グラフが表示されます。30%を超えると「Synthetic Video」と判定されます。
使ってみて分かった、注意点も挙げておきます。
- クラウドで処理するため時間がかかり、混雑時はタイムアウトすることがあります。数十秒待って結果が出なければ、もう一度Runを試してみてください。
- アップロードした動画はNVIDIA API Trial利用規約のもとで処理・記録されます。機密情報や個人が特定できる動画はアップロードしないようにしてください。
- あくまで体験用の公開デモで、本格運用は企業向けのNIM提供です。
よくある質問(FAQ)
最後に、NVIDIAのAI動画検出機能についてよくある質問をいかにまとめておきます。
NVIDIAの検出器は無料で使えますか?
公開デモ(build.nvidia.com)は無料・ログイン不要で試せます。ただしアップロード上限は50MBで、NVIDIA API Trialの利用規約のもとで処理・記録されます。本格的な運用は企業向けのNIM(マイクロサービス)提供です。
アニメ調ならAIだとバレませんか?
いいえ。今回アニメは82〜84%とスコアこそ下がりましたが、しきい値30%を大きく上回り、きちんと「Synthetic」と判定されました。8本中8本すべて検出されています。
なぜ実写風は99%超になるのですか?
断定はできませんが、この検出器が実写画像に強いDINOv2/DINOv3系をベースにしていること、実写風のAI動画は“本物らしさ”の物差しで評価されやすいことが影響していると考えられます。実際、実写風はフレーム時系列グラフが1.0付近に張り付きました。
検出器の精度はどのくらいですか?
NVIDIAの公表値では、非圧縮動画で約92%、圧縮動画で約82%の精度とされています。1080p映像を約22ミリ秒/フレームで処理でき、放送・報道用途での大量チェックを想定しています。
まとめ
2026年7月に公開されたNVIDIA「Synthetic Video Detector」に、当サイトで生成した8本のAI動画を実際にかけた結果、8本すべてが「Synthetic」と判定されました。実写風は99%超で即検出、アニメ調は82〜84%と確信度こそ下がるものの、すり抜けはゼロでした。
ぜひ一度、自分の作品のスコアを確かめてみてください。

コメント